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「tiny design(ちいさなデザイン)」で日常に彩りを。地元で叶えた、親子でのびのび過ごす日々

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ママになっても「自分自身も大切にしてほしい」――

 

そんな想いを掲げるネオママイズムが、さまざまなママの姿をお届けするneomamaismインタビューブログ。

 

Vol.17となる今回は、デザインと絵をメインにさまざまな活動をされている、東出桂奈様がゲストです。

 

お仕事のほかに、ノンデザイナー(デザイナーではない社会人や学生など)のための活動を始められた東出さんが大切にしているのは、「tiny design」というキーワード。小さくても何かデザインを施すことで、日常が少し楽しくなる、そんな想いを込められているといいます。

 

4歳の息子さんとの毎日も、ちいさな喜び、発見に満ち、それがまた制作の活力やインスピレーションになっている様子。地元へUターンし、お仕事に育児に奮闘しながらものびのび過ごされる毎日について、お話しを伺いました。

 

 

夢だったデザイナー。あっという間の24年

 

――はじめに、現在のお仕事について教えてください。

 

デザインと絵を描く仕事をしています。

デザインは文房具と、企業のSNS投稿用の画像を手掛けています。絵はイラストや素材集、素材集のための模様を作っています。また、昨年からノンデザイナー(デザイナーではない社会人や学生など)のための活動を始めました。ひとつは、オンラインで使用できる「Canva」というグラフィックデザインツールの公式クリエイターになって、そこで使えるテンプレートをデザインしています。もうひとつは、ちいさなデザインの学校「tiny design school」を始めました。これは本業とは別で、空いている時間をあてている活動です。

 

 

日々をたのしむ文房具「HITOTOKI」 / SODA

 

――“ちいさなデザイン”って、かわいらしい響きですね。東出さんがずっと大切にされてきた言葉なのでしょうか?

 

デザインの専門学校を卒業してから24年間、デザインの仕事をしてきました。DTP、グラフィックデザイン、職業訓練学校を経て、Webデザイン、所属していた会社に機会をいただいて空間デザインやシェアハウスの内装もさせていただいて。アウトプットの形に変化はありましたが、いつも身近にあるものでも、ちょっとデザインを加えると、なんだか楽しい気持ちになれたんですよね。

 

スケールや存在感が大きいデザインもあるけど、視点や気持ちを少し変えてアイデアを盛り込むと楽しいよ、そんな想いを“ちいさなデザイン”という言葉に込めています。

 

――デザイナーは、幼少期からの夢だったんですか?

 

幼少期から絵や漫画を描いたり、美術の授業を心待ちにしていたり、物作りが好きだったんです。あと、母の友人にイラストレーターの方がいて「まだぼんやりしているけど、どうすればそういう仕事ができるか?」って聞いて、PhotoshopやIllustratorを触らせてもらったりしていました。そうやって身近な人から話を聞けたのは大きかったなと思うので、「tiny design school」は、いま住んでいる埼玉県杉戸・宮代の地元を拠点としているんです。東京から離れた場所でも、アートに触れる機会を作れればと思って。

 

撮影:池田英樹

 

 

――世界を広げてくださる方の存在は、いい刺激になりますね!埼玉県の自然があふれる場所に移住されたそうですが、環境は制作のインスピレーションになっていますか?

 

そうですね、もともと私がWebデザインをしたいと思ったのは、旅が好きだったことと好きなときに好きな場所で見られて、人と繋がったり、変化していくのが面白かったからなんです。独身のころは必ず1年に1回、なるべく遠い海外に行くと決めていて。ペルー、モロッコ、メキシコ、アイスランド…いろいろな場所に足を運ぶうちに、改めて世界中で楽しめるWebって最高だなと思うようになりました。いまはなかなか旅行には行けませんが、姉が沖縄にいて、夫の実家が北海道なので、北と南には行く機会があって楽しいです。

 

 

 

 

 

スルッと驚きの出産!夫が経験していたからこそ、助けられたこと

 

――4歳のお子さまがいらっしゃいますが、妊娠期間はいかがでしたか?

 

実は、いわゆる授かり婚で。夫とは結婚の話は出ていましたが、私、妊娠がわかったころはシェアハウスに住んでいて。安定期に入るまではまわりに言えなくて、ハウスメイトの料理の匂いなんかが気になる時期もあったので、けっこう自分の部屋にこもって静かに過ごしていました(笑)。

 

そんななかで、とにかく面白かったのは体の変化。少しずつお腹が大きくなって、シェアハウスにいる時点でもう胎動も感じられていたので、もう自分を観察するのが楽しくて!命がやってきて神秘的だし不思議な感じを楽しみながら、お腹をさすって歌を歌ったりしていました。

 

――ご出産は、いくつの頃でしたか?

 

39歳です。35歳からが高齢出産と言われているので不安もありましたよ。でも正直なところ、独身時代をかなり謳歌して自由に生きていたので、自分が結婚、まして子どもを産むとは思っていなかったんです。こういう道もあったんだなあとしみじみしたりもしていました(笑)。

 

――妊娠期間中、していて良かったことはありますか?

 

早めに入院準備をしていたのは、慌てずに構えていることができたので良かったと思います。あとはiPadを購入してデジタルイラストを練習したり、時間があったので自分のポートフォリオを作りました。これまでの自分をゆっくり振り返る、そんな時間になって良かったです。

 

 

 

――ごゆっくりした時間を過ごされたんですね。いよいよ出産のお話も伺いたいのですが、いかがでしたか?

 

ちょろちょろと破水から始まって「何これ!」みたいなスタートでした。 すぐ病院に連絡して入院する運びになったんですけど、そこから2日くらい生まれなくて院内をずっとうろうろ歩いてました(笑)。そうしているうちに陣痛が始まって、5時間くらいで出産したのかな。なんと予定日ちょうどでした!子どもが2260gと小柄だったのもあってか、つるんと、思っていたより苦しくも痛くもないっていう感じがあって。スピーディーだし、スムーズだったんですよ。

 

――陣痛で苦労される方も多いですが、そんなことはなく…?

 

痛いには痛かったですよ!助産師さんに「遠くにあるろうそくを ゆっくり吹き消す感じで呼吸して」と教わって、その呼吸法が効いた気がします。「あ、ちょっと痛いですー」ってくらいで、ツルって出てきて。鼻からスイカを出す痛さとか言いますけど、私は鼻からミニトマト程度で(笑)。出産に怯えている方がいたら、こういうパターンもあるから怖がりすぎないで、とお伝えしたいです。

 

――出産後は、どのようにお過ごしでしたか?

 

子どもが小さく生まれたので、生後3日間は保育器に入っていたんです。なので私は映画を観たり、のんびり過ごしていて。「本当に産んだんだろうか?」ってたまに様子を見に行ったりしていました(笑)。退院後は1ヶ月くらい里帰りして、3食ご飯が出てきて、早朝のミルクを手伝ってもらったりして、人生で1番ゆっくり過ごした時間だったんじゃないかな。家族のサポートがありがたかったですね。

 

 

 

 

 

――メンタル的にアップダウンのある時期ですが、いかがでしたか?

 

新型コロナウィルスで初めての緊急事態宣言が出たときで、まだ予防接種もないころだったんです。赤ちゃんずっとお腹にいたら安全なのになとか思いながら、ふにゃふにゃした生物を守らないとって気を張っていましたね。かなり警戒して過ごしていました。

でも、夫の存在が大きくてそこまで辛くはなかったかな。彼は再婚で、子どもを育てた経験があるんですよ。だから私よりいろいろ慣れていて、ミルクの作り方も聞いたりして。抱くのも上手だし。休日は夫が赤ちゃんを見てくれて、私には「出かけておいでよ」って言ってくれたのでカフェでひとりの時間を過ごせたり。ちょっと離れることで、また赤ちゃんを可愛がる気持ちが増すんですよ。それがすごく助かったし、最高の力になりました。離婚歴がある人との結婚に不安がなかったといえば嘘になりますが、そういういい面もあるって、世間に伝えたいです。

 

 

仕事と育児の両立の土台は、家族の健康

 

――仕事と育児の両立で、工夫されていることや気をつけていることはありますか?

 

まずは、家族が健康でいることが大事ですよね。土日は1日外出したら、1日はゆったり過ごして、無理しないことを心がけています。子どもはすぐ体調を崩しちゃうし、そうすると仕事の予定も狂いますよね。最近は自分もジムに通って、体力作りを始めました。

 

――仕事をしていると、どうしても育児に専念できない瞬間があります。どのように考えていますか?

 

育児は「いまちょっと待っててね〜」って手が抜ける瞬間があるけど、仕事は手が抜けないものですよね。最低限スケジュールは守らないといけないから、忙しいときは早朝や土日に仕事することも。本当に細かく調整して、なんとか時間を捻出してっていう感じです。繁忙期は母に保育園の送迎と、そのままお泊りまで頼んでしまうこともあるんですよ。最初はお泊まりに行くのを渋ったんですけど、「仕事が終わらないと、好きなお菓子も買えないよ」って話したら子どもながらに理解したみたいで、最近は喜んで行っています。実家が近い特権ですね。

 

 

 

――もともと、地元に帰りたいという気持ちがあったんですか?

 

それが、なかったんですよ。もう2度と埼玉には戻ってこないとすら思っていました。でも先に弟夫婦に子どもが生まれて、それを見ていたら、やっぱり実家の近くがいいなって。いまは実家に車で20分の距離です。仕事をしていたら、頼れるものは頼って、お互いさまで暮らしていかないと厳しいなって思います。

 

――地元での生活はいかがですか?

 

改めて地元の良さを再発見できました。引っ越してすぐのころ、SNSで休日の朝ゴミ拾いをしてコーヒーを飲む「Cleanup & Coffee Club」っていう活動を見つけて参加したんです。そこで顔なじみが増えて、気が合う人たちから刺激を受けています。

あと、田舎には何にもないけど、逆に余白がすごくあって、なんでもできるなっていうのも感じています。町役場と地域住民の距離がすごく近くて、「こんなことやりたいな」って提案したら実現しやすくて。意見とかが届きやすい、フレンドリーな空気です。

 

――「tiny design school」も街のイベントなんですか?

 

街が主催している、「わたしたちの月3万円ビジネス」という講座のひとつです。自分のワクワク×困りごとの解決を考えてビジネスを作る講座で、月2日ぐらいの稼働で3万円稼ぐことを目指して活動しようっていうコンセプト。6回講座で1万5000円で通いやすんです。

そこでは私は、「tiny design school」を開いています。仲間が欲しかったのと、地元のためにできることをやりたいっていう気持ちを形にするために参加してみたら、すごく面白くて。コーヒーが好きな人やイラストが得意な人、いまはまだ見えないけど何かやってみたいっていう人もいらしていて。アイデアがかたちになっていく過程を見せてもらえるのが面白いんです。

 

撮影:池田英樹

 

 

 

夢は、親子で楽しめるアートスタジオ。のびのび楽しめる時間を

 

 

――お子さまと接するなかで、大切にしていることはありますか?

 

やっぱり、いろんな世代の人と接することが大事だなと思っています。私は実家がケーキ屋さんだったので、お客さんや両親の友人がたくさんいらして、いろんな世代の方々と接することが経験として大きかったなと思います。なのでいろいろな場所に一緒に行って、大人も子どももいろんな人に会う機会を作れればと思っています。あとは否定しないこと。つい親目線で「それはダメ」とか「時間がないからやめなさい」とか言ってしまうんですけど、そのなかでも肯定するポイントを見つけて共感することを大切にしています。危ないこと以外はなんでもやらせてみるのもそのひとつ。お手伝いが好きで、台所で一緒に料理することもあるんですよ。

 

――素敵です。特にどんな時間が好きですか?

 

ただただ自然がたくさんあるところに行って、葉っぱで遊んだり、お花が咲いているねって発見したりする時間ですね。最近、近くに畑も借りて野菜を育てています。このあいだ「お母さんが好きな花は何?」って質問したらわからなくて「桜だよ」って教えたんです。それで「お父さんが好きな花は?」って聞いたら、少し考えて「お母さん!」って言っていて。「お母さんの顔にも鼻があるから!」って。「本当だ〜」って、2人で笑い合いました。

 

 

 

――子どもらしい、自由な感性が可愛いです。

 

そう、それに触れる瞬間も面白いです。いつか、子どもと大人が楽しめるアートスタジオをやってみたいなと思っていて。用意してある画材で、親子で自由に遊んでもらう。

 

――どうやって、子どもとの遊びにアートを取り入れて遊んで良いのかわからないという親御さんも多くいらっしゃると思います。何かアイデアがあれば教えてください。

 

子どもに絵の具を持たせるとか、ちょっと恐怖ですよね(笑)。家が汚れるかな〜って頭をよぎると思います。たとえば、ビニールシートの上に画用紙を置いて、そこで絵の具を使って思い切り遊んでみるのも手。短い時間でいいと思うんです。それをするだけでも、こういう色が好きなんだとか子どもの新しい顔が見えたりします。忙しいし、バタバタしていてなかなかできないけど、10分でもいいので あえてそういう時間を作ってみてはいかがでしょう。駐車場や外でビニールシート広げてやっちゃうとか。ぜひ、自由に楽しんでいただければと思います。

 

 

東出桂奈様の役に立ったオススメグッズ

 

Aden+Anais / コットンモスリン

https://x.gd/2rQDx

赤ちゃんの頃から使用しているコットンモスリン。

4歳になった今でも寝る時にあると安心するマストアイテムです。

 

Combi / ネムリラ(手動)

(お下がりアイテムのため廃盤のようでした)

現在販売中で近い商品 https://www.combi.co.jp/store/chair/nemulilamt/g/g116404/

友人のお下がりを譲り受けて使っていたハイ&ローラック。

おむつ替え、お昼寝、離乳食を食べるときの椅子など幅広く使えて便利でした。

赤ちゃん時代の息子はこれでユラユラしているうちによく寝てくれて、

新生児から1歳半くらいまで、本当に助かったアイテムです。

 

スリーパー

こどもが生まれるまでは知らないアイテムでしたが、親子の安眠にあると嬉しいです!

睡眠中に冷えから子どもを守ってくれるので、うっかり風邪を引くことが少なくなりました。

夏はコットン100%ダブルガーゼのスリーパー、秋は毛布のスリーパー、冬はダウンのスリーパーと3つを使い分けていました。

 

Naomi Ito/POCHO 6重ガーゼスリーパー

(お下がりアイテムのため廃盤のようでした)

現在販売中で近い商品 https://x.gd/9sbWj

 

nuQun ヌクン/綿毛布スリーパー

https://nuqun.jp/cottonsleeper

 

nuQun ヌクン/ダウンスリーパー

https://nuqun.jp/downsleeper

 

 

東出桂奈様Instagram

https://www.instagram.com/keina_higashide/

東出桂奈|デザインと絵

あたたかく、ぬくもりのある

デザインと絵をつくります。

{ 文具・SNS・紙もの・ロゴ・WEB }

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@tiny_design_school

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